昔ながらの港町の風情が残る、釧路発祥の地、米町を歩く

公開:2019年1月11日
漁業を始め、林業、馬産地などを背景に道東経済の中心として賑わってきた釧路。米町地区は釧路発祥の地であり、かつては石川啄木も通った遊郭や料亭が建ち並んでいた。かつての情緒を感じるノスタルジックな旅はいかが?

釧路・米町について

江戸時代末期から明治初めまで私財をはたいて釧路地方の開発にあたった佐野孫右衛門(屋号は米屋)の功績をたたえて名付けられた「米町」。この地域から釧路の街が始まったので「元町」と呼んでいる。かつては文豪、石川啄木も通った遊郭や料亭が建ち並ぶ釧路経済の中心地だった。石炭輸送のトロッコや神社仏閣など当時の面影を残すもののも多く、レトロな街並みが広がる。幣舞橋近くの「釧路市民活動センターわっと」と「サイクルガレージパズ」でレンタサイクルが利用できる。

地元女子が語る“釧路・米町”の魅力

石川啄木の歌碑があったり歩道がレンガになっていたり…タイムスリップしたかのような空気が流れるエリアです。オススメは海沿いに踏切があるポイント!まるで江ノ島のようなレトロなムードがかえって新鮮です。
バスガイド 千田 春加さん

① 港文館

旧釧路新聞を原寸で復元した記念館。館内には地元研究家が集めた石川啄木関連の展示が広がる。

②成田餅菓子店

創業100年を越える和菓子店。毎年最も良い粘りとコシのある2種米で作った絶品餅菓子が並ぶ。

③米町ふるさと館

100年以上前に建てられた釧路最古の木造住宅。街の歴史が学べる展示が当時の趣を感じさせる。

④釧路國一之宮厳島神社

釧路の守り神として親しまれてきた神社。絵柄の変わる御朱印は毎月通いたくなるほど。

⑤米町公園

港町・釧路を一望できる公園。晴れた日は展望台から、遠くの摩周岳や日高の山々までをも見渡せる。

① 港文館

こうぶんかん

気分は明治へタイムスリップ。石川啄木の軌跡を辿るカフェ

石川啄木が働いていた当時の釧路新聞社を復元したもの。2階には釧路における啄木資料約200点が並び、釧路の啄木研究家が調べた資料などで釧路における啄木の足跡が学べる。釧路市内に立つ歌碑も一覧で見られ、自筆の手紙なども展示されている。1階は喫茶店として営業しており、コーヒーや軽食が楽しめる。おすすめはベルギーワッフルセット(コーヒーまたは紅茶付き・¥620)。
住所:釧路市大町2丁目1-12
電話:0154-42-5584
時間:5月~10月の10:00~18:00、11月~4月の10:00~17:00
休業日:年末年始
アクセス:JR釧路駅から徒歩20分

② 成田餅菓子店

なりたもちがしてん

創業当時から変わらぬ製法で作られる、一度は食べたい絶品の餅菓子

明治44年から変わらず営業している老舗の餅菓子店。創業はなんと100年以上。毎年試し突きし、粘りとコシの良い2種をその年の餅米に使っている。あんも甘みが強すぎず食べやすい。1番人気は大福(各¥124~)。中でも豆大福は午前中で売り切れることが多い。陳列棚に並ぶ餅菓子はその日の朝にこしらえたもの。2018年に発売した最中は、女子心をくすぐる形が愛らしい。正月用の餅を毎年ここで買う地元民も多い。
住所:釧路市南大通3-1-9
電話:0154-41-2874
時間:8:00~17:00
休業日:日曜
アクセス:JR釧路駅から徒歩25分

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米町のおすすめランチ

さんぽの途中でちょっと立ち寄りたい、米町近くのこだわりショップ。ランチはもちろん休憩にもおすすめ。

eureka_SouthAve

●えうれかさうすあべにゅー
2018年にオープンしたハンバーガー専門ショップ。DIYのインテリアは西海岸スタイル。イチオシのベーコンチーズバーガー(¥1020)はベーコンもピクルスも自家製。マヨベースのソースが100%のビーフパテによく合う。
住所:釧路市南大通り3丁目1-5 
電話:0154-45-1188
時間:11:00~20:00(LO 19:30)、日曜は〜18:00(LO17:30)
休業日:月曜(不定休あり) 
アクセス:JR釧路駅から徒歩20分

釧路倶楽部

●くしろくらぶ
釧路のリバーサイドが一望できるカフェレストラン。無垢材のフローリングなど重厚感のある店内でゆったりランチが楽しめる。おすすめは厚岸あさりのボンゴレ・ビアンコ(¥1100)、本日のピッツア(¥1100~)。チョコバナナタルト(¥400)などのスイーツメニューも各種そろっている。
住所:釧路市大町1丁目1-11 
電話:0154-65-7594
時間:11:00~21:00  休業日:火曜、不定休
アクセス:JR釧路駅から徒歩20分  ※ランチタイム終了後はディナー料金

③ 米町ふるさと館

よねまちふるさとかん

当時の面影を残す最古の古民家で、釧路のルーツに想いを馳せる

明治33年に海産物商の渡辺虎蔵が建てた店舗兼住宅で釧路最古の木造民家。瓦葺の2階建ての店舗と住宅を兼ねた町屋造りで、格子窓など伝統的な和風建築を見られる。民具なども展示され、当時そのままを思わせる雰囲気。館内には明治・大正時代の街並みの写真、釧路の経済成長が学べるパネル、石川啄木の資料も展示されている。縁側の格子窓から桜が見られる春がおすすめ。
住所:釧路市米町1-1-21
電話:0154-41-2032
時間:5月1日~9月30日(金〜日曜、祝日の月曜開館)の10:00~15:00
休業日:月〜木曜(月曜が祝日の場合は開館)
アクセス:JR釧路駅から徒歩30分

④ 釧路國一之宮 厳島神社

くしろこくいちのみやいつくしまじんじゃ

御朱印いろいろ。女神・弁天さまの御利益で金運も仕事運もアップ

釧路の守り神として210年以上鎮座する釧路の一之宮。海上安全・財運などに御利益がある市杵島姫命(通称・弁天さま)のほか7柱の神さまを祀っている。御朱印は季節にあわせ毎月絵柄が変わる。朱印帳は拝殿と幣舞橋の夕日を描いたもの(¥1600)と、開くと白龍に乗った弁天さま(¥1800)の2種。また境内社や兼務社の最大6社の御朱印を受けられる。御守も豊富で100種類ほど。
住所:釧路市米町1-3-18
電話:0154-41-4485
時間:9:00〜17:00(社務所窓口)
休業日:無休
アクセス:JR釧路駅から徒歩40分

⑤ 米町公園

よねまちこうえん

釧路を一望できる大パノラマ。カーブを描く港と街並みを見下ろす

港沿いに広がる釧路の街を一望できる絶景スポット。世界三大夕日と謳われる夕日の撮影にもおすすめ。灯台をかたどった米町展望台は、船の安全を担っていた旧釧路埼灯台を模したもの。晴れた日には遠くの摩周岳や日高の山々までを見渡せ、ライトアップされた釧路港の夜景も楽しめる。敷地内に石川啄木の北海道初となった歌碑があり、公園内のトイレは明治・大正期にあった劇場「共楽座」をモチーフとしている。
住所:釧路市米町1-1-21
電話:0154-41-2032
時間:見学自由
アクセス:JR釧路駅から徒歩30分
※掲載の内容は2019年1〜2月現在のものです。内容が変更になる場合がありますので、事前にご確認ください。

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